第14回:万博の歴史と大阪・関西万博の見どころ

2025年04月08日公開

万博は、世界中の国々が集まり、最新の技術や文化を紹介し合う場として長い歴史を持っています。今回はその歴史と展示品を簡単に振り返り、4月13日に開幕する大阪・関西万博についてご紹介します。

万博の歴史

19世紀半ばにロンドンで初開催されて以来、170年の歴史があり、過去日本では5回開催されています。その歴史は長く第2回オリンピック(1900年パリ)や第3回オリンピック(1904年セントルイス)はそれぞれ万博の付属大会として開催されていました。ちなみにパリのエッフェル塔やディズニーのアトラクションとして有名なイッツ・ア・スモールワールドはそれぞれ当時の万博で展示されていたものが発祥です。

 
               

 

 

写真1: イッツ・ア・スモールワールド

出典:https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/120419/

展示品について

初期の展示品は新聞印刷(1851年ロンドン)、白熱灯(1899年パリ)、電話(1915年サンフランシスコ)など近未来をリアルなモノで見せるといったものでした。説明する必要がなくモノ単体で見せる時代でした。

しかしモノ単体ではなく、どんな生産思想をしているか・サービス網はどうなっているかといった理念やビジョンを伝えることが必要になってきたのが現在の万博です。例えば前述したイッツ・ア・スモールワールドは1964年ニューヨーク万博のペプシ館でのアトラクションですが、お分かりの通りペプシを宣伝・販売することとイッツ・ア・スモールワールドは全く関係がありません。しかしエンターテイメントを通してブランドへの親近感を醸成することを企業が得策だと考えそのアトラクションを製作したのです。

大阪・関西万博について

では今回の大阪・関西万博には、どのような展示があるのでしょうか? テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」ですが、私たちにどんな未来を想像させてくれるのでしょうか。今回の万博では最新技術や革新的なアイデアが数多く展示され、持続可能なエネルギーソリューションや未来の医療技術などが紹介される予定です。             

見どころの一つとして、ドバイ万博の日本館で使用された部材を再利用して建設された ウーマンズ パビリオンがあります。このパビリオンでは、約4600本の棒状部材と約1500個の球状部材を再構成し、新たな外装を創り上げています。この取り組みは、万博の建造物を単に建設・解体するだけで終わらせない、新たな資源活用の視点を提供しています。

 

           

写真1: ウーマンズ パビリオン

出典:https://www.expo2025.or.jp/domestic-pv/womens-pv/

 

韓国館と飯田グループ×大阪公立大学共同出展館にAIFチーム取扱商品の丸形床吹出口が納入されておりますのでもしご興味ありましたらご覧ください。床下空調の採用により、広い展示空間でも快適性と意匠性、展示レイアウトの自由度を同時に実現しており、それを実感いただければと思います。

                

文献

開催概要 | EXPO 2025 大阪・関西万博公式Webサイト

https://www.expo2025.or.jp/overview/

 

万博「ウーマンズ パビリオン」の白い膜ファサード、ドバイ万博日本館の部材で再構築 | 日経クロステック(xTECH)

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02484/031500097/

 

平野暁臣(2016)『万博の歴史 大阪万博はなぜ最強たり得たのか』、小学館クリエイティブ出版