2021年01月27日公開
床吹出空調方式が天井吹出方式に比べて優れた換気効率を有する空調システムであることは、これまでの種々の実験で立証されてきました。
左図に示したのはドイツKrantz社の実測データですが、空気中の汚染物質(パーティクル)の床上高さ方向の濃度分布は、天井吹出方式を100とした場合、床上1.2mで20%も少ないことがわかります。
また右図は日本のオフィスでの実測例1)ですが、こちらを見ても天井方式と比較して明らかに床吹出方式の浮遊粉塵濃度が低いことが見て取れます。
※図をクリックすると大きくなります。
また、床吹出空調方式は周囲に対する汚染物質の影響が少ない空調方式であることがわかっています。
下の表は、タバコの煙を一例として測定したものですが床上1.1m高さ(着席者の呼吸域)での粉塵濃度は、22~27分後の値で天井吹出方式の約51%になっています2)。
※図をクリックすると大きくなります。
これらのデータからわかる通り、床吹出方式は天井吹出方式と比べて優れた換気効率を有しており、居住域のパーティクル濃度はより低くなる方式と言うことができます。
1)、2):「床吹出空調Q&A 104の質問」((社)建築設備綜合協会 編)